α7シリーズで主に使われているバッテリー NP-FZ100 通称「Zバッテリー」

α7シリーズのスタミナ性能を支えている大容量バッテリーでフラグシップモデルの「α1」から小型モデルの「α7C」、APS-Cモデルの「α6600」など幅広いモデルに採用されているバッテリーです。

急速充電といえば純正の充電器「BC-QZ1」

 

商品ページにはこういった記述があります

●約150分で満充電(*)が可能
* 充電量が90%以上に達するとCHARGEランプが消灯し実用充電が完了します。続けて約30分充電するとさらに長く使える満充電となります

●USB経由でのカメラ本体内充電と比較して、充電時間を約40%短縮

α9/α7RⅢ/α7RⅣ にはこのチャージャーが付属。

「急速充電器」ですから当然充電速度は早いと思うんですが、最近のモデル、特にBIONZ XR搭載のモデル(α1/α7SⅢ/α7Ⅳ)には付属していません。

その代わりにα1/α7SⅢ/α7ⅣはUSB PDによる急速充電に対応しており、USB PD(パワーデリバリー)で充電することによって急速充電ができる とのこと。

しかし、充電時間についての記載は公式ページには残念ながらナシ。

気になったので充電時間を測ってみることにしました。

この記事の目次

充電時間を測ってみた

測定方法

バッテリーの個体差を考慮して充電テストを行うバッテリーは同一のものを使用します。

高負荷の動画撮影を「α7SⅢ」で行い、バッテリー容量を0%にし充電を行います。

あくまでも日常使いでの充電時間を測りたいので満タン近くになり、充電速度が遅くなってきたら終了としました。
100%までの時間は目安です。

1. 「α7RⅣ」で本体充電

「α7RⅣ」は本体でのUSB-C/マルチ,マイクロ端子での本体充電に対応

しかし、USB-C端子に対応するもののUSB PDは未対応の機種となります。

充電器及びUSBケーブルは条件を同じにするためにUSB PDに対応したものを使用。

充電器のスペックは 9V2A(18W)のものになります。

2.「α7SⅢ」でUSB PD充電(18W)

USB PDに対応した「α7SⅢ」で充電を行います。

「α7SⅢ」のヘルプガイドには9V/2Aまたは9V/3Aを使用するように記述がありました。

出力によって充電時間が変わるかも検証したいので9V/2A対応(18W)の充電器と9V/3A(27W)を使い充電してみたいと思います。

3.「α7SⅢ」でUSB PD充電(27W)

出力 9V/2A(18W)と9V/3A(27W)での充電速度の違いを計測するために9V/3A(27W)に対応した充電器およびUSB-Cケーブルで充電を行います。

27Wでの充電が可能であればより早い速度で充電できるはずです。

4.急速充電器「BC-QZ1」で充電

ソニー純正のZバッテリー専用急速充電器「BC-QZ1」

公称では150分で満充電が可能なチャージャーとなっています。

出力を調べたところ 8.4V/1.6A で単純計算で13.44Wの出力となります。

測定結果

1.「α7RⅣ」で本体充電

充電時間(分)0102030405060708090100110120130
電池残量0%3%8%14%19%23%29%34%40%45%51%56%61%66%

一番遅いと予想される急速充電非対応の本体充電。

充電器との相性もあるかもしれませんが、想像より遅い充電速度となりました。

満充電予想時間はおよそ200分となります。

2.「α7SⅢ」で本体充電(18W)

充電時間(分)0102030405060708090100110120130
電池残量0%5%16%27%40%52%64%73%81%85%89%95%100

USB PD(18W)での充電結果です。

ほぼ2倍の速度での給電ができてますね。100%までも120分切りということでかなり高速化できてますね

3.「α7SⅢ」で本体充電(27W)

充電時間(分)0102030405060708090100110120130
電池残量0%8%21%34%44%55%67%77%85%90%97%100

USB PD(27W)での充電結果です。

18Wよりもさらに速くなってますが、0~30%くらいまでの空に近い状態の時により早い充電速度を記録、チャージャー使用時とほぼ変わらない充電時間となりました。

ですが、18Wとの差は数字ほどはありませんでした。

4.チャージャー「BC-QZ1」で充電

充電時間(分)0102030405060708090100110120130
電池残量0%12%24%36%47%58%69%79%85%90%98%

純正チャージャー「BC-QZ1」を使用した場合です。

急速充電器の名前に恥じぬ充電速度です。

満充電までは約100分と公称の150分よりも短い結果となりました。

結論

4パターンの充電方法で充電時間を計測してみました。

USB PDでの充電時間とチャージャーでの充電時間に大きな差がないことがわかりました。

確実かつ安定して充電するにはチャージャーがあったほうが間違いないとは思いますが
ボディ本体がUSB PDに対応している場合は追加でチャージャーを購入する理由は少ないかもしれません。

USB PDに対応していないボディ(α7Ⅲ,α9など)を使用していて「急速充電を行いたい!」という方はバッテリーチャージャー「BC-QZ1」の購入を強くオススメします。

また、USB PDの出力による充電時間の差はそれほど大きくないのかもしれません(要検証)

9V/2A(18W)に対応した充電器を準備すれば充電時間の短縮は見込めるかと思います。

1つのバッテリーを充電するだけでしたら別途充電器を用意する必要はありませんが、2つ以上のバッテリーを同時に充電したい方はチャージャーを追加購入しても損することはないでしょう。

最近は動画撮影での需要も高まっていることもあり、これまでよりもバッテリーを多く使うことが増えているかと思います。

どのくらいの長さ撮影するのか、予備バッテリーをいくつ用意するのかなどによって変わりますので、自分の撮影スタイルに合わせて検討してみてはいかがでしょうか?

 

バッテリーチャージャー
BC-QZ1
ソニーストア価格 10,175 円(税込)
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